深刻と真剣
ある日、娘が泣きながら相談してきた。
高校2年生、女子。見た目が気になるお年頃の悩み?
いや、どちらかと言えば女子が一度は悩むことかもしれない。
話は深刻である。そりゃそうだ。本人泣いているんだもの。
そして「カウンセリング受けたい」差し出された資料、その金額、数十万円。
ほほぉ・・・そうきたか。と一瞬、ガックリきてうなだれそうになった首をあげ、
よし、と覚悟を決め、完全にコーチングモードに入り、話を聞くこと1時間。
娘が再びわーっと泣いて、気持ちを解放するまでの時間になった。
かくいう私も、今年初めにある悩みにぶちあった。
壁が前からも後ろからも迫っている感覚。
下がることもできず、進むこともできない。
こういう時、人は「人生終わった」と感じることさえある。
これが「深刻」である。
・深刻とは・・・事態が容易にならないところまできていること
辞書で調べてみるとこうある。
もうだめだ!終わりだ!打つ手がない!というところだろうか?
悩みについて、ぐるぐると堂々巡りを繰り返し、字の如く、心に深く刻み込む。
まさに ”ダメな自分を頭に刻み込み、傷つける” 行為だ。もう血みどろである。
つまり何が言いたいかというと、深刻になることに何のメリットもないのだ。
じゃあどうする?
深刻じゃなくて”真剣”を選べたらいいのではないだろうか?
・真剣とは・・・本気で物事に取り組む様子や真面目な態度
とある。深刻な時は自分では何もできないと、さじを投げてしまってる時さえある。
でも真剣はとにかく、難しいとか、できるできないとか抜きにして、
自分ができることって何だろう?と考え続けることではないだろうか?
何かをやってみることではないだろうか?
そして真剣にはもう一つ別の意味もある。
”本物の刀、刀剣”のことを指す言葉でもある。
悩んだ時は、じっくりゆっくり「どうしたらいいだろう?」と考えながら、
自分の中の刀を磨き、小さなことからでもやってみて、
うまくいかなくてもまた刀を磨くように自分を磨けばいい。
刃がこぼれたら、何度も直せばいい。そうやって人生を何度も磨き、輝かせる。
深刻でなくて、真剣。
もし心に深く刻むなら、この一行を刻みたい。
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